分けありの食べ物たち その5 みやの豆腐、見学に行きました

分けありの食べ物たち その5
みやの豆腐、見学に行きました


昨年末から取り扱いを始めた大豆
工房「みや」さんの工場兼店舗は
越生にあります。
梅林が特に有名ですが、近くには
関東で一番大きなクスノキがあり、
太古から時間が止まったような、け
れどひと時も休まずに息づいて、そ
のひと息ごとに少しづつ成長する
静かでたゆまぬ時間の流れを感じ
ます。
周囲には他には商業施設はまった
くない「みや」の店ですが、朝から車
で買い物に来ている人たちがいま
す。
先日の雪の日に、生協への納品の
品物をとどけることができず、2000
品もの製品が残ってしまったそうな
のですが、フェイスブック等で呼び
かけたら、その日のうちに完売した
そうです。
お客さんたちとこまめに良好な関係
を保っているのでしょう。
「みや」の個性は一言で言えば誠
実です。
それも並大抵ではなく、一徹という
言葉が似つかわしいほどです。
社長の宮永琢詩さんは静かなもの
ごしですが、ぶれない強さを感じま
す。
若き「暴れん坊将軍」の風情もあり
ます。

国産にこだわった大豆や天然にが
り、米沢の油などの原材料もです
が、製法も近代的なものを取り入れ
ながら、先代社長の戒めをしっかり
守って受け継ぎ、製品の向上をは
かっています。
北海道、佐賀、栃木の大豆を基本
にして、埼玉の地場の大豆を取り
入れてブレンドしています。
そして機械や製法の改良で、にがり
も最小限ですますことができ、大豆
の風味をより生かすことができるよう
になっています。
圧力釜等を併用することで、消泡剤
はまったく不使用です。
そしてその誠実でまっすぐな姿勢は
スタッフたちにもしっかりと浸透して
います。
私がうかがった当日は、何人かが
インフルエンザで倒れ、とても忙し
い状況でした。
けれど十数人いたスタッフ全員が
邪魔な私に丁寧にあいさつし、対
応してくれます。
もちろん手は休めませんが、無理
に急がず、慌てず、嫌な緊張感な
しに淡々と仕事を続ける雰囲気は
とてもよいものでした。

手間を惜しまず製品を作る姿勢は
当然味にもにもあらわれます。
全体に少し固めで、素材感を強く
感じるということ以外には際立った
味の個性はないのですが、食べて
何かホッとして心安らぐ感じはまさに
この雰囲気そのものです。
店頭ではほぼ全品の試食もできま
した。
まだ食べたことのなかった、白ごま
入りの絹豆腐はちょっと衝撃でした。
見た目には黒ゴマ入りの方がイン
パクトは強いのですが、まるで胡麻
豆腐そのものであるような濃厚な
クリーミーさは、今までに食べたこと
がありません。
まだ晴屋の取り扱い品目にはなっ
ていないので、夏までには入荷する
ようにしたいと思っています。
そして評価の高いのが油揚げです。
これも丁寧な仕事の賜物としか言い
ようがありません。
特に他の豆腐屋さんたちとの作り方
の差はないのですが、甘さや香り、
素材感など際立っているのです。
それを原料にした「味付け油揚げ」
もとても美味しく、好評だった丸和
のものを軽く上回っています。
三之助や丸和を止めた理由の一つ
です。
「味噌漬け油揚げ」も絶品です。
これはそのままでもいいのですが、
フライパンで軽く焼きます。
晴屋で大好評のこんにちは料理酒
プレミアムはこれに使っていることか
ら関心を持ちました。
濃厚な旨味と香りが食欲と酒欲をそ
そります。
晴屋では豆腐では「そふともめん」
が圧倒的に支持されています。
三之助の代わりとして柔らかくやさ
しい風味があるためでしょう。
みやの店頭では通常のもっと固い
「もめん」が評価が高いそうです。
市販品と差が大きいのは「きぬ」で
す。
普通の絹豆腐は味も素っ気もなく、
ただツルンとして喉ごしがいいだけ
なのですが、みやのきぬは大豆風
味がしっかりあって、口の中で香り
がほどける、別次元の味です。
もめん豆腐    320g  255円
そふともめん豆腐 300g 245円
きぬ豆腐       300g  245円
焼き豆腐      300g  265円
油あげ      2枚  235円
生あげ       2枚  255円
がんもどき     1個  188円
味噌漬け油あげ 2枚 345円
味付けいなり   3枚 408円