生きる技術 番外その2 秋の養生と水

生きる技術 番外その2
秋の養生と水
水はいのちの源。
水なしには生命の存在はありえません。
多くの生物の身体の70%ほどは水でできています。
安定した性質で、いろいろな反応の仲立ちをして活動を円滑にして
くれます。
食べるものは2週間なくても生きていられますが、水なしでは3日と持
ちません。
日本のように四季があり、湿度や温度の変化の多い場所では、い
つも水への気配りが必要です。
けれどそのおかげで私たちは、西洋人たちが羨むような、しっとり潤
った肌を持っています。
湿気が多くうっとおしい気候も私たちの生活や文化の一部なのです。
秋は冬への準備の時期で、夏の生命力をめいっぱい燃やして雑菌
などに対処していた身体から、代謝を下げて寒さに耐える体勢に変
化する時期です。
そのため特に意識して水分のとり方を工夫する必要がある時期です。
皮膚や細胞のひとつひとつが硬く締まってくるので、ためられる水分
が少なくなり、身体が渇きます。
肌もカサカサしたり、痒くなったりしますが、腎臓に大きな負担がかか
ります。
腎臓は身体の体内の水分から不要なものをこし出す働きをしています。
水分が豊富なら簡単なのですが、少ない水分から不純物を選んで
体外に排泄するのは、腎臓に大きな負担がかかります。
またこの季節は夏の疲れもでてくる時期で、夏の代謝をあげて雑菌
や食べ物の排毒をしてめいっぱい働いた腎臓の疲れがでます。
ですからこの時期は気をつけて水分をとる必要があります。
冷たいものは余計に身体を冷やし渇きに向かうのでなるべく避けます。
またカフェインの入っているもの、コーヒー、紅茶、緑茶なども利尿作
用で水分がでていくので負担は大きくなります。
ジュースや牛乳も水分の補給としては役にたちません。
ほうじ茶や味噌汁、鍋物、温かな麺類などは身体に沁みていくのを
実感し、美味しく感じますし、実際に身体に水分がとどまります。
秋はまた、咳がでやすい時期です。
空気が乾燥した日が多くなるので、気管がどうしても渇きます。
気管には繊毛がたくさんあって、埃や雑菌が肺に入るのを防ぐフィ
ルターの役目をしながら外に押しだしています。
ところが繊毛が乾くと外に出せなくなり、咳をして強制的に排出しよう
とします。
ですから咳自体は自然で必要な働きなのですが、あまり続くと炎症
を起こして止まらなくなり、体力を消耗したり、余分な風邪をひいた
りします。
インフルエンザなどもそうなのですが、乾燥しないように小まめに水分
を補給することで気管を守ることができます。
咳がでるごとに必ず少しでも水を口に含むと、何日かで咳の症状は
かなり和らぎます。
水の質も大事です。
縄文水のように活性化したミネラルが入っている浸透力のある水は
当然水の吸収や体内での循環がよく、身体を潤します。
飲むとすっと身体に沁みていくのを実感できます。
柑橘類も気管のケアにとても有効です。
気管に直接沁みていく感じで、ちょっと咳きこんだりしますが、食道
から気管に直接効く感じで、それだけ身体が必要としています。
季節の食べ物は本当にうまくできていると感じます。
腎臓は疲労を表現する場所で、これが疲れるとだるくなり、何事に
も億劫で面倒くさくなります。
水分が少ないと感受性も頑固になります。
この季節の背中の中ほどの左側の痛みは、腎臓の疲労の主張であ
る場合が多くあります。
腎臓を助ける食べ物としては小豆も役立ちます。
美味しいあんこはこの季節の喜びですが、胃の中で広がるため、喘
息を誘発しやすくなるのでその傾向のある人は注意が必要です。
カレーライスなども同じ傾向があるので要注意です。
腎臓を積極的に休めるためには、汗をかくのが有効です。
汗と尿は同じ成分なので、汗をかいている間は腎臓が働かなくても
すむからです。
お風呂や半身浴でしっかり汗をかき、その後横になって休むと腎臓
の疲労はぬけていきます。
肝臓に疲労がでやすい人はどちらかというと色黒で、腎臓に疲労が
でる人は色白の人が多いようです。
自分の身体の個性にあった生活を形作るための毎日の少しづつ
のケアが、長い間には大きな違いとなって、私たちの可動性を維持し、
可能性を広げ、自分の個性の完成に結びついていきます。